社会福祉法人 小百合苑 柳町園さま
保育の“今”を写す卒園アルバム-子ども主体の園が選んだ、新しいアルバムのかたち
「はいチーズ」と並ぶ集合写真に、みんな同じポーズで手を振る—そんな卒園アルバムの定番風景とは少し違う、一風変わった園があります。今回お伺いした大阪市の〈社会福祉法人 小百合苑 柳町園〉では、子どもが自ら「今日やりたいこと」を選び、心が動いた瞬間に夢中で学んでいく“環境保育”を実践中。
そんな園では、卒園アルバムもまた少し違います。
子ども主体の保育から生まれる、新しい卒園アルバムのかたちについて、先生方にお話を伺いました。

業務を支える“チームアルバム”体制

――柳町園さんでは、卒園アルバムの制作はどのように進めているんですか?
もともとは保護者さんが作っていた時期もあったようですが、今は夢ふぉとさんにレイアウトなどをこちらが指示をさせてもらって、写真を用意してデザイナー制作をお任せしてます。プロに頼んで、その分、私たちは日常の写真を集めて、載せたい写真の選定をして、あとはチェックしてと本当に助かっています。
――制作は得意な先生が担当されているのでしょうか?
基本的には、担当がなくちょっと得意な人が中心になって回しています。私は正直、CD-ROMって聞いただけで…あ、無理!ってなるタイプなので(笑)。得意な先生が『大丈夫ですよ』ってどんどん進めてくれていて、夢ふぉとさんのサポートも丁寧で、安心してお任せできています。
――役割分担がうまくできているんですね。
そうですね。何より、“保育が本業”なので、先生たちの負担が大きすぎると本末転倒なんです。 アルバムがあるから保育に影響が出る…では意味がないので、プロの専門家と組んで進められるのは本当にありがたいです。

「今日は何する?」自分で選び、動き、学ぶ。柳町園の環境保育
今、教育現場では子どもの主体的な活動をしていこうという大きな流れの中にあります。そこで私たちが実践しているのは「環境保育」です。


――最初からこのような保育方針だったんですか?
元々が公立の園で民営化スタート17年です。最初の立ち上がりは非常に苦労しましたが、今「子どもたちが主体になる」環境保育という形になり、7年がたちました。
元々は「一斉保育」をやってきましたから、誰が教えてくれる、教えれる人もいなかったので、色々と海外の保育も勉強しつつ7.8割は試行錯誤で行っています。

――園内の様子を見学して、わたしもこんな園に通いたかったなと感じました!
大人でも「心が動く瞬間」ってありませんか?たったそれだけで人生が変わったり、人によっては仕事してみたいと大きく心が動く瞬間です。
手足・目・口、考えは、自分の体で動かせますが、実は「心」は、自分で動かせないんです。
だから、心が動いたタイミングで「これやりたいな」と思った時に、「待っててね」ではなくて、今やりたいならやったらいいよって言われたら、すごく子どもはわくわくして取り組み、そして学ぶことができるんです。“やらされる”保育ではなく、“やりたい”気持ちを尊重する保育を大切にしています。
カメラ目線がない!? アルバム写真の悩み

――子どもたちが自由に遊び学ぶ環境だと、アルバムに使う写真の選定も大変そうですね。
ほんとにそこが1番悩みどころです(笑)。普段から写真はたくさん撮ってるんですけど、みんな自由に活動しているので、あっち向いてこっち向いて状態なんです。
“はいチーズ”がほとんどありません。みんなカメラ目線のアルバム向きの写真がなかなか撮れなくて、12月ごろに“あれ?〇〇ちゃんの写真が少ない!”って慌てることもあります。
写真は常時、毎日撮っているので、アルバムに向けて頑張って年長さんを中心に数多く撮っていこうって言いながらも、なかなか撮れなかった子がいたり。日頃の動きをしながら、その子らしさをしっかり残してあげたい想いがあるので、最終的にどの写真を入れようかとずっと一生懸命探すので、業務的には大変ではありますね。
――2016年から当社をご利用いただいています。お渡ししたあと保護者の方々から感想など聞いたことはありますか?

卒園式で渡したあと、直接感想をもらう機会って、実はほとんどないんです。でも、自分の子が“この場所でどう育ってきたか”が伝わるようなアルバムを、これからも作っていきたいなって思います。
以前は、2月の行事を入れるので、卒園後に10月にアルバムを受け取る形でした。小学校生活に慣れてきた時期に見るのでもちろん懐かしいなっていう振り返りの楽しみもありましたね。
でも、今は卒園のタイミングで渡しているので、時期的にも感動してもらえるし、思い出を胸に小学校に行くぞ!という点がやっぱり3月の卒園式とともにお渡しするほうがいいなと感じてます。
――他のアルバム会社を検討されたことなどはありますか?
なかったです!次の年もすぐ依頼していて、気づいたらとても長いお付き合いになってます。アルバム作成についても無知なので、自分の園だけで作ると負担が大きいと感じていました。なのでアルバム専門の会社に頼めるのはとても助かっています。不満を感じたら他も見てみようかってなると思うんですけど、満足してるのでずっと夢ふぉとさんです。
――夢ふぉととの長いお付き合いの中で感じたことはありますか?
昔、ずっと写真をとってくださったカメラマンさんがいたけど、アルバムは作ってなかったんです。その時に、夢ふぉとさんと巡り合いました。1からアルバムを作るのは、ものすごく大変な作業だったので、夢ふぉとさんになってからだいぶ業務の削減にはなってます。レイアウトも細かく見ていただけるし、最終確認まで丁寧にやり取りしていただいてます。
その年によって違うんですけど、スタッフがたくさん写真を載せてあげたい意向があるので、どの形が1番ベストな形なのかは、お付き合い10年目になっていても、まだ模索状態ではあります。
実は、わたしも当園での勤務長く、2人の息子も実は夢ふぉとさんのアルバムでお世話になっています!
新しい提案とこれからのカタチ
――今回は、「夢カプセル」や「パーソナルページ」など新しいご案内をさせていただきましたが、どう感じられましたか?
夢カプセル、面白いですね。将来の夢を書いて、それを残しておくっていうのは素敵だなと思いました。ただ、保護者さんがそれぞれ作る“パーソナルページ”については、少しハードルが高いかなという印象もあります。保育園では家庭ごとの事情もあるので、“全員に作ってください”ってお願いしづらい部分もあるんです。作りたくても時間が取れない方もきっといらっしゃるし…。
夢ふぉとさんに出会えたことで、毎年作り上げるにあたってとても助かっています。できるだけ子どもたちの写真を入れたいし、新しい選択肢があること自体は、とてもありがたいことだと思います。うちも毎年、どうやったらもっと“その子らしさ”を表現できるか、いろいろ模索してるので。
スタッフの負担になりすぎず、でも園の保育方針に合った形で、夢カプセルの件も含めて園内で議題にして検討しようと思います。
”園らしさ”をどうアルバムに残すか?
――子ども主体の保育をされている中で、アルバムに写したい“柳町園らしさ”とはどんなものでしょうか?
うちは「みんなが同じことをする行事中心の園ではない」です。
もちろん行事もありますが、それよりもいかに日々の活動、遊びの中での気づきとか、子ども同士のやりとりが主役なんです。でもそれを写真で伝えるのは、正直すごく難しいです。
アルバムのページ内容にはすごく園の特色が出ています。どの形が1番ベストなのかな?と作りながら、その年々で、より良いアルバムが作りたいと思っています。
みんなが自由に動いていて“こっち向いてない”写真ばかりです。集合写真もとらないので(笑)。その雰囲気も入れたいし、その瞬間の子どもたちの表情こそ、実は一番生き生きしていると感じます。
私たちがアルバムに載せたいのは、“どんな風に過ごしていたか”なんです。
――最後に、卒園アルバムに込める“願い”を教えてください。
わたしたちの保育の本質は“心が動く瞬間”にあると思っています。
何かに夢中になってる顔、発見して喜んでる顔。そういう子どもたちの“今”をちゃんと残したいんです。だから、行事も大切だけど、日常の何気ない姿をちゃんと記録できるアルバムにしたいと思っています。

行事写真だけじゃない、卒園アルバムのかたち
卒園アルバムと聞くと、行事の集合写真やみんなで「はいチーズ」のカットを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。しかし、子どもたち一人ひとりが「やりたいこと」に夢中になって日々を過ごす園では、そうしたアルバム作りは簡単ではありません。
卒園アルバムは、保育の延長にある“育ちの記録”。保育とアルバム制作は、切っても切れない関係にある。柳町園様では、日々の遊びや選択の積み重ねこそが子どもたちの財産であると考え、その姿を1冊に詰め込んでいます。
子ども主体の保育を実践する園の卒園アルバムは、“子どもたちそれぞれの心が動いた瞬間”を記録して「らしさ」がつまった一冊です。これからも、 “その子らしさ”を大切にしながら、園の姿勢と想いが詰まったアルバムが1冊でも多く生まれていくことを願ってやみません。
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